ひとり親世帯らの支援を行う「シングルマザーサポート団体全国協議会」は28日、離婚後も父母の両方が子供の親権を持つ「共同親権」の法制化に慎重な議論を求める1万708人分の署名と要望書を森雅子法相に提出した。
共同親権をめぐっては法務省が昨年、導入の是非などを議論する研究会を立ち上げている。署名はドメスティックバイオレンス(DV)や虐待の被害者らでつくるグループが平成30年3月からインターネットを通じて募り、同協議会に託された。署名は現在も増え続けているという。
同協議会は共同親権について、子供やDV被害者の安全が確保されていない現状では法制化を進めないことを要望。さらに、DV防止法を改正し、保護命令対象に社会的・経済的DVを加えることなどを求めた。
同協議会の赤石千衣子代表は「DVや虐待の被害者は、加害者からの追跡におびえながら暮らしている」と説明。「声をあげることが困難だったり、危険だったりする人たちの声がまだまだ国会や関係省庁などに届いていない。そうした中で、共同親権導入に向けた議論が進んでいる」と危機感をあらわにした。
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